こんにちは、愛媛県在住のアロマテラピーインストラクター・ライターの山本佐智世です。
最近注目を集めている、日本各地の「和精油」。
わたしたちの暮らす身近な地域にも、魅力的な和精油が増えてきています。
わたしが暮らす瀬戸内海周辺は柑橘の栽培が盛んなエリア。温暖な気候ゆえ、柑橘類はもちろん、ハーブ栽培にも適しているということもあり、その土地ならではの柑橘やハーブをいかした精油が生産されています。
そこで今回は、瀬戸内周辺で生産されているおすすめの和精油をご紹介します。
柑橘の島・大三島の柑橘精油「島香房」
しまなみ海道の大三島は、さまざまな品種の柑橘が栽培されている“柑橘の島”。
その大三島に移住した松田さん夫妻が、果実の栽培から収穫、蒸留、加工、パッケージングまですべて手がけているのが「島香房(しまこうぼう)」の精油です。
除草剤・農薬不使用で有機栽培している果実からとれる、種類豊富な柑橘精油がラインナップ。島レモン、島八朔、島いよかん、大三島ネーブルなどのほか、グリーンレモンや青みかんといった夏にとれる季節限定の香りにも注目。柑橘の芳香蒸留水や島のローズマリー精油もそろいます。
精油はすべて水蒸気蒸留法で自家蒸留されており、フレッシュでマイルドな香り。
一番人気は島レモン。男性にはシャープなグリーンレモン、女性には甘めの大三島ネーブルや島いよかん、島みかんの香りが人気だそうです。
「旬のアロマを届けたい」という想いから名づけられた「島香房」の精油は、柑橘の旬の香りがぎゅっと詰まった、柑橘農家が手作りするプロダクト。
パッケージには、シトラスの木のロゴとしまなみ海道の風景が描かれています。品種ごとに異なる、しまなみ柑橘の香りが楽しめますよ。
シトラス&アロマ 島香房
https://www.shimakobo-omishima.com/
香りの島・淡路島のハーブと柑橘精油「Suu」
温暖な気候で花やハーブの栽培が盛んな淡路島。日本一の線香の生産地としても有名な“香りの島”です。
そんな淡路島の自然のなかで育つハーブから作られるのが「Suu(すう)」の精油。
農薬・化学肥料不使用で栽培されるハーブや果実を手摘みし、水蒸気蒸留法で抽出。精油はラベンダー、ティーツリー、レモンユーカリ、ローマンカモミール、ローズマリー、ハッカ、ローズゼラニウム、なるとみかんの8種類。
なるとみかんは、だいだい(ビターオレンジ)の変種。現在、淡路島でわずかに栽培されている希少な柑橘を使ったレアな精油も生産されています(※完売の場合あり)。
クラフト素材のパッケージにシンプルなデザインもすてき。
香木の沈香が漂着したという最古の記録が残っている、香りと縁のある淡路島。
島のハーブや果実の「素」が詰まった精油は、素朴でやさしい香り。
レモンユーカリやハッカといった虫よけ対策にぴったりな精油もそろっているので、身近な和精油を加えて夏の虫よけスプレー作りもおすすめです。
Suu(すう)
https://suubotanical.jp/
みかんの町・明浜町の柑橘精油「yaetoco」
愛媛県の南、宇和海をのぞむ西予市明浜町は多彩な柑橘が栽培されている“みかんの町”。
「yaetoco(ヤエトコ)」は明浜町で、除草剤・化学肥料不使用、できるだけ農薬も使わずに果実を育てる「無茶々園」が手がけるコスメブランドです。
水蒸気蒸留法で抽出する精油は伊予柑、甘夏、柚子、青みかんの4種類。果汁を搾ったあとの柑橘果皮を使い、新たな農産物の活用法として生産されています。
柑橘畑の景色がプリントされた精油パッケージ。
みずみずしくさわやかな柑橘の香りがひろがります。
伊予柑の芳香蒸留水を使ったアロマミストやアウトドアスプレーも人気。
「家族で使えること」がコンセプトの「yaetoco」にはこのほか、地元のはちみつや真珠パウダー、柑橘のチンピなど、愛媛の天然成分を盛り込んだオリジナルコスメも充実していますよ。
yaetoco(ヤエトコ)
http://yaetoco.jp/
おわりに
植物が原料となる精油。その土地で育つハーブや果実ならではの香りを堪能できるのが和精油の魅力です。
柑橘をはじめとする瀬戸内周辺の和精油にはなじみのある香りが多く、ほっと安心するような、おだやかな香りが印象的。
今回は、ラインナップも香りも個性豊かな3つのメーカーの精油をクローズアップしました。Made in 瀬戸内の香りを暮らしに取り入れてみませんか?