数多くあるアロマの資格の中でも、知名度が高く、初心者の方に人気なのが「アロマテラピー検定」です。
そこで今回は、アロマテラピー検定の特徴や、受験方法、合格率や難易度など、検定にまつわる気になる情報をまとめてご紹介します!
小田 ゆき
アロマとメディカルハーブのスペシャリスト
アロマ専門メディア『AROMA LIFESTYLE』主宰。YouTubeでもアロマ情報を発信し、チャンネル登録者は2万人を超える。セミナー講師、コラム監修、メディア出演などで幅広く活動中。自身の経験を踏まえた、わかりやすく丁寧なレッスンに定評がある。プライベートでは1児の母。詳細プロフィールはこちら
アロマテラピー検定とは?
アロマテラピー検定ってどんな検定試験?
アロマテラピー検定とは、アロマテラピーを安全に楽しむための基礎知識を習得できる検定です。
主催しているのは、公益社団法人 日本アロマ環境協会、略してAEAJ(エーイーエージェイ)。日本のみならず、世界最大規模のアロマテラピー団体で、アロマテラピーに関する正しい知識の普及や その担い手となる人材を育成することを目的に、毎年、5月と11月の年2回実施されています。
試験の概要
実施日 | 5月・11月(年2回) |
---|---|
試験形式 | インターネット試験(4択の選択回答式) |
受験料 | 2級 6,600円(税込)/ 1級 6,600円(税込) ※ 2級、1級併願 13,200円(税込) |
受験資格 | 誰でも受験可能。何級からでも受験可能。 |
アロマ検定に国家資格はあるの?
現在、日本にはアロマテラピーに関する国家資格はありません。アロマテラピー検定も民間資格ではありますが、その主催者であるAEAJは内閣府に認定された国内唯一のアロマ系公益法人です。累積受験者数50万人超えの実績や業界内での知名度に加えて、社会的な信頼性も高いといえるでしょう。
AEAJは内閣府に公益認定されたアロマテラピー関連で唯一の公益法人です。民間資格の中には怪しいものも少なからず存在しますが、その点においてアロマテラピー検定は信頼できる検定資格の代表格です✨
アロマテラピー検定の合格率は?
アロマテラピー検定は、アロマテラピーの初歩的な知識を問うものなので、正直、難しい試験ではありません。合格率は1・2級ともおよそ90%と非常に高く、独学でも無理なく合格を目指せます。
試験問題は『アロマテラピー検定 公式テキスト 2020年6月改訂版』から出題され、インターネット試験で4択の選択式。記述式の問題は出題されません。
ただし、独学はもったいなかったな…と後悔している点もあるので、それについては後述します。
アロマテラピー検定 1級と2級の違いは?
アロマテラピー検定には1級と2級の2つのレベルがありますが、主な違いは「試験の出題範囲」と「出題数」です。
1級、2級のどちらからでも受験することができ、併願も可能ですが、1級には2級の内容が含まれているため、特別な理由がない限りは、最初から1級を受験した方が金銭的にも時間的にも無駄がないです。
試験内容 | アロマテラピー検定2級 | アロマテラピー検定1級 |
---|---|---|
目的 | アロマテラピーを正しく生活に取り入れるための知識を問う | 精油を目的によって使い分け、効果的に生活に取り入れるための知識を問う |
出題範囲 | ||
・香りテスト | ||
・アロマテラピーの基本 | ||
・きちんと知りたい、精油のこと | ||
・アロマテラピーの安全性 | ||
・アロマテラピーを実践する | ||
・アロマテラピーのメカニズム | ||
・アロマテラピーとビューティ&ヘルスケア | ||
・アロマテラピーの歴史をひもとく | ||
・アロマテラピーに関係する法律 | ||
・精油のプロフィール | 11種類(うち香りテスト対象9種) | 30種類(うち香りテスト対象17種) |
出題数 | 55問 | 70問 |
試験時間 | 30分 | 35分 |
合格基準 | 正答率80% | |
合格率 | およそ90% |
1級ではアロマテラピーのメカニズム、歴史、健康や美容への取り入れ方など、より幅広い知識を問われますが、アロマや健康に興味がある人なら楽しく学習も進められます。さらに、1級に合格すると上位の資格「アドバイザー」や「インストラクター」「セラピスト」などへの道が開けてくるので、1級からの受験が断然おすすめです✨
アロマテラピー検定の価値・使い道は?
アロマテラピー検定。実際に役立つのかどうか、気になるところですよね。ここからは検定合格後に、どのような価値があるのか、どのように活用できるのかを深掘りしていきたいと思います。
アロマテラピー検定に合格すると何ができるの?
アロマテラピー検定に合格することで得られるメリットは大きく3つあると考えます。
① アロマテラピーにもっと親しめるようになる
アロマテラピー検定を受験する一番のメリットは、アロマテラピーの正しい知識を体系的に習得できること。検定を受けずとも自分で学ぶことはできますが、断片的な知識に留まりがちです。一方で、アロマテラピー検定は、アロマテラピーを日常生活で安全に楽しむための知識をまるっと効率的に学べます。「いい香りだから」だけではない、そのメカニズムを理解することで、アロマテラピーにもっと深く親しめるようになります。
② AEAJの上位資格にチャレンジできる
アロマテラピー検定、とくに1級に合格すると、AEAJの上位資格(アロマテラピーアドバイザー、アロマインストラクター、アロマセラピストなど)の取得につなげることができます。アロマショップで販売に携わりたい、アロマ教室やサロンを開きたいなど、専門家としてのキャリアをスタートさせるための大きな第一歩になるのがアロマテラピー検定です。
③ 合格実績ができる
そして、アロマテラピー検定に合格すると、誰もが得られるのが「合格実績」です。そして、その合格実績は、無期限で生涯有効なもの。努力の末に合格できたという成功体験は、自己肯定感や自信につながったり、周りの人に努力をアピールできたり、精神的に大きなプラスに。認定証は、ご自身にとって大きな勲章になるでしょう。
仕事や就職に活かせる?
アロマテラピー検定に合格後、何か活かせる仕事はある?と気になっている人も多いと思いますが、正直、すぐに仕事につながるのかといえば、それは難しいです。なぜなら、一番の理由は、アロマテラピー検定で習得できる知識は入門レベルのものに限られるからです。
アロマ商材を扱うショップの求人などで多少有利になることはあるかもしれませんが、アロマ教室やサロンを開きたいという場合は、より高度な資格取得や専門的なトレーニングを積み、専門性を深め、信頼性を高める必要があるでしょう。キャリアアップのための足がかりとして、アロマテラピー検定はとても有意義なものといえます。
私もアロマテラピーで最初に取得した資格が「アロマテラピー検定1級」でした✨
勉強方法は?
勉強時間はどれぐらい必要?
勉強時間は人それぞれですが、平均1〜2ヶ月となっています。最低2週間あれば対策可能です。
参考までに、アロマテラピー検定のアンケートによると、
- 1か月以内 … 35%
- 2か月以内 … 28%
- 3か月以内 … 35%
となっています。
https://www.aromakankyo.or.jp/licences/aroma/data/
香りテストの対策は入念に!
最も対策に時間をかけたいのが「香りテスト」です。
香りテストとは、実際に香りを嗅いで、何の精油なのかを答える問題のことで、毎回2問程度出題されています。
最初は嗅ぎ分けるのは難しいですが、繰り返し練習することでそれぞれの香りの特徴を捉えられるようになってきます。
香りテストの勉強法については、こちらで詳しくご紹介しています。
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私の場合は勉強を始めたのは試験日の1か月半ほど前でしたが、平日の寝る前の時間や休日の時間を利用して勉強しました。
公式テキストは買わず、Amazonで売れ筋のこちらの本を買いました。問題集や香りテストの対策シートがセットになっているのでおすすめです。
検定に合格するとどうなるの?
アロマテラピー検定合格後に、AEAJの会員になり、認定講習会を受けると、アロマテラピーアドバイザー資格を取得できます。
会員になるには入会金や年会費がかかりますが、アロマショップやサロンで優待が受けらるなどメリットもありますよ。
アロマショップなどで精油の販売に携わったり、仕事でアロマの知識を活かしたいという方は、アドバイザー資格を取っておくと有利です。
■アロマテラピーアドバイザー資格の取得に必要な費用
- AEAJ入会金 10,000円(初年度のみ)
- AEAJ年会費 12,000円(後期の場合は6,000円)
- 認定講習会受講料 5,140円
- 資格登録認定料 10,260円
合計 37,400円
おわりに
さて、今回は人気資格のひとつ「アロマテラピー検定」についてご紹介しました。
年に2回受験できるチャンスがありますので、アロマのことを勉強してみたいと思っている方はぜひチャレンジしてみてください。
アロマテラピーをさらに楽しめるようになり、日々の暮らしが充実すること間違いなしですよ♪
▽アロマテラピー検定の詳細、申し込みはこちら
が、アロマを日常生活で120%活用できるようになりたい方や、家では集中して勉強できないという方はスクールもぜひ検討してみてください。アロマクラフトやコスメなどの実習を通して、アロマの知識を楽しく身につけることができるでしょう。
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