こんにちは、アロマライフデザイナーの小田ゆき(@aroma_lifestyle)です。
植物の香りの力を利用して、私たちの暮らしを豊かにするアロマテラピー。
そんなアロアテラピーの魅力を学び、活かすためには、資格にチャレンジするのもおすすめです。
そこで今回はアロマの資格にはどんな種類があるのか、学べる内容やメリットなどをご紹介していきます。
資格や協会選びの参考にしていただけたらうれしいです。
目次
アロマの資格をとるメリットは?

現在、日本ではアロマテラピーに関わる国家資格はありません。
さまざまな名称の資格がありますが、それらはすべて、民間団体や企業が、独自の基準で認定する民間資格です。
民間資格には、国家資格のようにその資格がなければその仕事はできない、というルールはありません。
ですから、アロマの仕事をするうえで、資格は必ずしも必要なものではありません。
しかし、アロマテラピーの魅力を人に伝えるためには、プロとして専門的な知識や技術が求められるため、必要に応じて資格を取得することをおすすめします。

正しい知識を体系的・効率的に学ぶことができる
資格にチャレンジする最大のメリットは、資格取得の過程を通じて、アロマテラピーに関する正しい知識や技術を体系的、効率的に習得できることです。また、資格を取得した後は、所属する協会のセミナーや講習会に参加することで、最新情報をキャッチアップすることも可能です。
専門スキルの証明になる
資格はアロマテラピーの確かな知識や技術をもっていることの客観的な証明になり、社会的な信用面や地位の向上が望めます。
就職・キャリアアップに役立つ
アロマテラピー業界への就職や転職に、専門的な資格を持っていると有利に働く可能性があります。
日常生活にも活かせる
アロマの資格は仕事だけじゃなく、プライベートの生活で活かせるのも大きなメリットのひとつ。
一度取得しておけば、自分や家族の健康づくりにずっと役立てることができ、日常生活をより豊かに彩ることができます。
知名度の高い主なアロマテラピー資格
アロマに関わる資格はたくさんありますが、ここでは一般に認知度の高い4つの協会の認定資格をご紹介します。
資格の種類・特徴に加えて、難易度や学習期間、取得にかかる費用の目安もまとめていますので、ひとつの参考としてご覧ください。
※難易度は主観です。試験の出題範囲や形式、合格基準、学習期間などを総合的に見て判断しています。
日本アロマ環境協会(AEAJ)
日本アロマ環境協会(AEAJ)は、内閣府に公益認定された、アロマテラピー関連で唯一の公益法人です。会員数は5万人を超え、日本のみならず世界最大規模の協会でもあります。
アロマの資格の中で最もメジャーなアロマテラピー検定をはじめ、アロマインストラクターやアロマセラピストなど、知名度の高い資格試験を主催しています。
AEAJの資格の種類
AEAJの資格には、誰でも受験できる検定と、AEAJの会員でなければ受験できないプロフェッショナルな資格があります。

アロマテラピー検定(1級、2級)
アロマの資格の中で、最も有名で人気なのがアロマテラピー検定。
年齢、経験などの制限はなく誰でも受験でき、アロマテラピーの基礎知識や実践方法を身に付けたい初心者の方におすすめです。
合格率は約90%と高く、独学で十分合格を目指せます。年2回、全国34都市で実施。
<こんな人におすすめ>
アロマテラピーの基礎知識を身につけたい
趣味でアロマテラピーを楽しみたい
難易度:★☆☆☆☆
学習期間:2週間〜3か月
受験料:2級 6,600円(税込) 1級6,600円(税込) 併願13,200円(税込)
アロマテラピーアドバイザー
アロマテラピー検定1級合格後にAEAJへ入会し、認定講習会を受講することで取得できる資格です。
アロマの基本知識を備え、安全面や法律面から正しく社会に伝えることができる能力の証となり、精油の販売に携わったり、一般の方にアロマテラピーの楽しみ方をアドバイスしたいという方に適しています。
<こんな人におすすめ>
精油の販売に携わりたい
一般の方に安全なアロマテラピーをアドバイスしたい
難易度:★☆☆☆☆
学習期間:試験なし
取得にかかる費用:約3万円(AEAJ入会金、年会費、認定料含む)
アロマテラピーインストラクター
アロマテラピー教育のスペシャリストとして、安全なアロマテラピーの実践方法を指導できる能力を認定する資格で、講師活動や啓蒙活動をしたい方に適しています。
精油の専門知識に加え、健康学、解剖生理学、メンタルヘルスなどに関する知識を習得できます。
学習対象となる精油は30種類、植物油は12種類。
<こんな人におすすめ>
アロマ教室やセミナーを開きたい
スクールやカルチャー教室で講師として活動をしたい
難易度:★★★☆☆
学習期間:3〜6か月
取得にかかる費用:約15万円〜
アロマセラピスト
一般の方にアロマテラピートリートメントやコンサルテーションを実践できる能力を認定する資格で、プロのアロマセラピストを目指す方に適しています。
精油の専門知識に加え、解剖生理学や皮膚科学に関する知識、トリートメント技術などを習得できます。
<こんな人におすすめ>
自宅サロンを開きたい
サロンや病院、介護施設でアロマトリートメントを行いたい
難易度:★★★★☆
学習期間:1〜2年
取得にかかる費用:約50万円〜
アロマブレンドデザイナー
精油を組み合わせてブレンドすることで、目的に合ったオリジナルの香りを創作することができる能力を認定する資格です。
アロマテラピーアドバイザー資格を取得後、認定スクールでカリキュラムを受講し、手続きを行うことで取得できます。
<こんな人におすすめ>
精油のブレンドの知識や技術を身につけたい
香りの空間演出やフレグランス作りを楽しみたい
難易度:★☆☆☆☆
学習期間:2〜4か月
取得にかかる費用:約5万円〜
アロマブレンドデザイナーとはどんな資格?認定校や費用を調べてみました
アロマハンドセラピスト
第三者にアロマハンドトリートメントを提供できる能力を認定する資格です。
アロマテラピーアドバイザー資格を取得後、認定スクールでカリキュラムを受講し、手続きを行うことで取得できます。
<こんな人におすすめ>
アロマハンドトリートメントの技術を身につけたい
難易度:★☆☆☆☆
学習期間:1日(5時間)
取得にかかる費用:約2万円〜
環境カオリスタ検定
植物とその香りの恩恵をはじめ、環境問題やエコに関する取り組みの基礎知識が学べる検定です。
スマホやパソコンから、いつでもどこでも気軽に受験できます。
<こんな人におすすめ>
地球環境にやさしいライフスタイルを実践したい
難易度:★☆☆☆☆
学習期間:1か月
受験料:2,200円(税込)
日本アロマコーディネーター協会(JAA)
日本アロマコーディネーター協会(JAA)は、正しいアロマセラピーを普及することを目的とし、1995年に設立。2017年現在で加盟校は全国1000校以上、会員数は2万人を超える日本有数の団体です。
アロマコーディネーター資格をはじめ、通信講座や在宅で受けられる資格や検定が多いのが特徴。アーユルヴェーダに関する検定など、バラエティー豊かな資格があります。
JAAの主な資格の種類
JAAには大きくわけて、認定試験に合格し登録手続きを行うことで取得できる「JAA認定ライセンス」と、会員登録なしで受験できる「JAA主催検定試験」の2種類の資格があります。

アロマコーディネーター
JAAの最もベーシックかつオールマイティな認定資格です。ルームフレグランスやクリーム作りなど、実習を楽しみながら学べる独自のカリキュラムで、実践的なアロマテラピーの方法が身につきます。学習対象となる精油は32種類。
在宅でも取得できるため、忙しくてスクールに通う時間がない方や、自分のペースで学習を進めたい方に適しています。
<こんな人におすすめ>
通信講座、在宅受験でアロマの資格を取得したい
アロマの良さを体感しながら楽しく学びたい
難易度:★★☆☆☆
学習期間:4か月〜1年
取得にかかる費用:約25万円〜
インストラクター
アロマコーディネーターの上位資格。JAA認定インストラクターとして、セミナーやスクーリングの講師を務めることができます。
インストラクター講習会を受講後、認定試験に合格することで取得できます。
<こんな人におすすめ>
講師として活動するためのスキルを身につけたい
アロマコーディネーター資格対応講座を開きたい
難易度:★★★☆☆
学習期間:2〜3か月
取得にかかる費用:講習会参加費 6,500円(税込) 認定試験受験料 20,000円+税
JAAのその他の資格
- アロマインストラクター
- アロマハンドリラックス
- アロマフェイシャルリラックス
- チャイルドケア・コーディネーター/インストラクター
- 介護アロマコーディネーター
- アーユルヴェーディックアロマセラピー検定
- 認知症予防のためのアロマヘッドトリートメント検定
- ジャパニーズアロマ検定
など
ナード・アロマテラピー協会(NARD JAPAN)
ナード・アロマテラピー協会(NARD JAPAN)は、ヨーロッパでのメディカルアロマテラピーの情報発信の中心である研究機関NARD(Natural Aromatherapy Research and Development)の情報を日本のに提供する目的で1998年に設立された団体です。AEAJやJAAに比べるとやや規模感は小さいのですが、NARD JAPANではメディカルに重点をおいたフランス式アロマテラピーに触れることができるのが一番のメリット。
化学的側面から精油の成分や作用を学び、より確実で安全なアロマテラピーの実践方法を身につけることができます。
NARD JAPANの主な資格の種類
NARD JAPANには、誰でも参加できる入門コースと、会員でなければ受講できない資格取得コースがあります。

アロマテラピーベイシック
誰でも参加できる入門講座です。アロマテラピーの楽しさを実体験しながら、ケモタイプ精油に触れる実習が人気。フェイシャルスキンケアやボディケア、ハウスケアなど全5つのコースがあります。
<こんな人におすすめ>
ケモタイプ精油に触れてみたい
アロマクラフト作りを楽しみたい
難易度:★☆☆☆☆
学習期間:1日〜
受講料:1レッスン4000円〜
アロマ・アドバイザー
アロマテラピーの基礎から精油の化学、作用に関する知識を身につけ、精油を安全かつ効果的に使用できることを認定する資格です。
学習対象となる精油は40種類、植物油は6種類、ハーブウォーターは6種類と、基礎を学ぶコースとしては幅広く、仕事でアロマの知識を活用したり、一般の人にアドバイスを行いたいという方に適しています。アロマテラピーベイシックの講師としても活躍できます。(アロマテラピーベイシックの受講修了と所定の手続きが必要)
<こんな人におすすめ>
メディカルアロマテラピーに興味がある
精油成分や精油の化学について学びたい
難易度:★★★☆☆
学習期間:3か月〜1年
取得にかかる費用::約15万円〜
アロマ・インストラクター
さらに専門的な知識を備え、応用範囲を広げるための上級者向けコースです。講師活動をしたい方や、NARD JAPANの認定校を開きたい場合に適しています。
アロマ・アドバイザーコースとあわせて、合計60種類の精油と15種類の植物油、16種類のハーブウォーターについて学びます。
<こんな人におすすめ>
アロマテラピーの専門家を目指したい
ナード・アロマテラピー協会の認定校を開きたい
難易度:★★★★☆
学習期間:3か月〜1年
取得にかかる費用::約40万円〜
アロマ・セラピスト
アロマトリートメントを職業として提供したい方に適した資格です。さまざまな手技に加え、解剖生理やコンサルテーションスキルを習得できます。
経験を積んだ最上級資格のトレーナーから直接指導を受けられるため、確かな技術を身につけられるという利点も。
<こんな人におすすめ>
ケモタイプ精油を使用した質の高いトリートメントを提供したい
ベテラン講師から技術を学びたい
難易度:★★★★☆
学習期間:3か月〜1年
取得にかかる費用:約45万円〜
NARD JAPANのその他の資格
- アロマ・トレーナー
- アロマセラピスト・トレーナー
など
国際アロマセラピスト連盟(IFA)
国際アロマセラピスト連盟(IFA)とは、1985年にイギリスで設立された、世界で最も歴史ある、プロフェショナルアロマセラピストの団体です。
IFAの資格は難易度が高く、時間的にもコスト的にも負担が大きくなりますが、海外に行かなくてもハイレベルで本格的な英国式アロマテラピーを学べるのが一番の魅力です。
世界で通用する国際ライセンスは、就職や開業、キャリアアップにも強い武器に。将来セラピストとして独立を見据える人にもおすすめです。
IFAの主な資格の種類
プロフェッショナルアロマセラピーディプロマコース(IFA認定セラピスト)
アロマに関する専門知識や高度なトリートメント技術を習得できることから、アロマセラピスト資格の最高峰といわれています。
充実したカリキュラムやケーススタディを通じて、単なるリラクゼーションではなく、補完代替療法として医療や介護の現場でも応用できる効果的なアロマテラピーを学べます。
学習対象となる精油は65種類。60症例のレポート提出が必要となるなど、難易度は高め。
<こんな人におすすめ>
プロのアロマセラピストとして活躍したい
医療や福祉分野でも活用できる知識や高度な技術を身につけたい
世界で通用する国際ライセンスを取りたい
難易度:★★★★★
学習期間:1〜2年
取得にかかる費用:約100万円〜
IFAのその他の資格
- 精油セラピー専門コース(POET)
- アロマタッチ介護検定コース
など
どの資格・協会を選ぶべきか?
たくさんあるアロマの資格の中からどの資格を選ぶかは、大きな悩みどころですよね。
そんなときには、まず、自分がどのようなスキルを身につけたいのか、どのような仕事をしたいのか、資格を取る目的やゴールを明確にしておくことが大切です。
例えば、アロマを趣味で楽しみたいなら、まずは「アロマテラピー検定」を。アロマを仕事にしたいなら、より深い知識が学べる「各協会のプロフェッショナル資格」が選択肢になります。
上記でご紹介したように、協会にはそれぞれ特色があり、習得できるスキルにも多少の差がありますので、自分の学びたい内容や目的、価値観に合う協会を選んでみましょう。(上記の「こんな人におすすめ」欄もご参考に)

おわりに
さて、今回は知名度の高いアロマ資格を中心にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
初心者でも簡単に受験できる検定から、プロを目指す上位資格まで、さまざまな種類がありますので、気になった資格はぜひチェックしてみてくださいね。

※この記事は2018年3月時点での情報です。資格に関する最新の情報は各協会の公式サイトなどでご確認ください。