気温が下がり、乾燥が気になり始める季節。手元の乾燥対策に、ハンドクリームを手作りしてみませんか?
自然素材で作るハンドクリームは、なめらかな使い心地で手肌にやさしいのが魅力。
今回は、蜜蝋(ミツロウ)と植物オイルを使った、基本のハンドクリームの作り方をご紹介します。
小田 ゆき
アロマとメディカルハーブのスペシャリスト
アロマ専門メディア『AROMA LIFESTYLE』主宰。YouTubeでもアロマ情報を発信し、チャンネル登録者は2万人を超える。セミナー講師、コラム監修、メディア出演などで幅広く活動中。自身の経験を踏まえた、わかりやすく丁寧なレッスンに定評がある。プライベートでは1児の母。詳細プロフィールはこちら
手作りにチャレンジ!ハンドクリームを作るのに必要なものは?
ハンドクリームを作るために必要な材料は、
- 蜜蝋(ミツロウ)
- 植物油
- アロマオイル(精油)
の3つです。
順番に詳しくご紹介します。
蜜蝋(ミツロウ)
蜜蝋はミツバチの巣からとれる天然のロウ成分で、クリームを固めるために使います。また、肌を保護し、外部の刺激や乾燥から守るという働きもあります。初心者の方は、扱いやすいペレット(粒)状のものがおすすめです。安心して使える天然の乳化剤として化粧品の原料としても広く利用されています。
蜜蝋(ミツロウ)は精製されたものと未精製のものが販売されています。それぞれ特性がありますので、目的や好みにあわせて選んでみましょう。
精製ミツロウ(ホワイト)
ミツバチの巣から採取した天然蜜蝋を精製し、不純物や色素、香りを取り除いたもの。
クリームに色をつけたり、精油の香りを活かしたいときに適しています。
未精製ミツロウ(イエロー)
天然蜜蝋から不純物(ゴミ)だけをろ過したもの。
蜜蝋特有の色や香りが残されているため、自然の風合いを活かしたいときに適しています。
植物油(キャリアオイル)
ハンドクリーム作りに欠かせない植物油。キャリアオイルとも呼ばれ、さまざまな種類がありますが、手肌のケアにはホホバオイル、アプリコットカーネルオイル、カレンデュラオイルなど美容に有効な成分を多く含む植物油がおすすめです。
ホホバオイル
酸化しにくく保存性に優れ、クラフト初心者さんにおすすめ。どんな肌質にも使えます。
アプリコットカーネルオイル
アンズ種子のオイル。高い保湿効果があり、肌を柔らかくして、荒れた肌を修復します。
カレンデュラオイル
皮膚や粘膜を保護する働きがあり、手荒れに効果的。ホホバオイルなど他の植物油に1〜3割ほどブレンドするのがおすすめ。
自分で作ることもできますよ。(参考:カレンデュラオイルの作り方)
アロマオイル(精油)
心地よい香りに加え、効能も期待できるアロマオイル。正しくは「精油(エッセンシャルオイル)」といい、100%天然で良質なものを使いましょう。(おすすめのアロマブランドはこちら)ハンドクリームづくりには、以下のような美容に役立つアロマオイル(精油)を使用するのがおすすめです。
精油選びの注意点
精油の中には光毒性といって肌に塗った状態で紫外線にあたると肌を刺激する性質をもつものがあり、ハンドクリーム作りには使用を避けるのが安心です。一般的な精油の中で光毒性にとくに注意が必要なのがベルガモットです。
知っておきたいハンドクリーム作りのポイント
クリームの硬さは植物油の量で調整可能
手作りハンドクリームの硬さは植物油の使用量で調整できます。気温によって仕上がりの硬さが変わってきますので、お好みのテクスチャーや季節に合わせて蜜蝋と植物油の割合を調節してみましょう。
基本の割合
蜜蝋:植物油=1:5(例:蜜蝋5g、植物油25ml)
固めに仕上げたいとき&夏場
蜜蝋:植物油=1:4(例:蜜蝋6g、植物油24ml)
やわらかめに仕上げたいとき
蜜蝋:植物油=1:6(例:蜜蝋4g、植物油24ml)
蜜蝋ハンドクリームの作り方・レシピ
基本のレシピ(約20mlの容器1個分)
<材料>
- 蜜蝋(ミツロウ)… 2g
- 植物油 … 10ml
- アロマオイル(精油) … 1〜3滴 ※入れなくてもOK
<用具>
- クリーム容器 … 1つ ※今回はこちらのメンタム缶を使いました。
- 耐熱容器(ミニビーカーなど)
- 竹串 or ガラス棒
- 湯煎器具
作り方
[1]耐熱容器に蜜蝋と植物オイルを入れ、湯せんにかける。
※容器は小さめのココットやジャムの空き瓶(煮沸消毒したもの)でOK。
[2]蜜蝋が溶けたら湯から取り出し、クリーム容器に移して粗熱をとる。
[3]表面やふちの部分が下の写真のようにうっすらと白く固まってきたら精油を加え、竹串でよくかき混ぜる。
※クリームベースが熱い状態のまま精油を入れると香りが飛んでしまうので、少し冷ましてから加えます。
[4]容器を机にトントンと打ちつけて、クリームの中に入った空気を抜く。
[5]そのまま置いて冷まし、固まったら完成。
手作りハンドクリームの保存方法について
高温・多湿・直射日光を避けて保存し、1〜2か月程度を目安に使い切りましょう。
注意点
- 後片付けのとき、耐熱容器に残った蜜蝋クリームは新聞紙や紙などでよく拭き取ってから洗いましょう。そのまま洗い流すと、排水管の中で蜜蝋が固まって、詰まりの原因となります。
- 蜜蝋を使用しているため、1歳未満の子どもへの使用は避けてください。(ハチミツと異なり、高温処理されるミツロウはボツリヌス菌の心配はないと言われていますが、万が一のリスク回避のため。)
手作りのアロマハンドクリームで、手肌に心地よい潤いを♪
さて、今回は蜜蝋と植物油で作る、基本のハンドクリームのレシピをご紹介しましたが、作り方はマスターできましたか?手作りハンドクリームは、好みのテクスチャーや香り、肌悩みに合わせて自由自在にアレンジできるのも大きな魅力です。お気に入りのアロマオイル(精油)で、心も肌も癒されるハンドクリームを作ってみてくださいね。
使い続けるうちに、手肌がしっとりと柔らかくなるのを実感できますよ♪
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