【フランキンセンス精油】の使い方。効果・効能・活用ガイド|アロマ辞典

アロマテラピーで人気の「フランキンセンス」。古くから宗教儀式や瞑想に使われる香りは、精神的なトラブルから美容まで、幅広く活躍してくれるアロマオイル(精油)です。

今回は、フランキンセンス精油の魅力や主な効能、おすすめの使い方をご紹介します。

この記事を書いた人

小田 ゆき

アロマとメディカルハーブのスペシャリスト

アロマ専門メディア『AROMA LIFESTYLE』主宰。YouTubeでもアロマ情報を発信し、チャンネル登録者は2万人を超える。セミナー講師、コラム監修、メディア出演などで幅広く活動中。自身の経験を踏まえた、わかりやすく丁寧なレッスンに定評がある。プライベートでは1児の母。詳細プロフィールはこちら

目次

古来、神に捧げる香りとして使われてきた「フランキンセンス」

フランキンセンスとは、別名「乳香」「オリバナム」とも呼ばれ、紀元前の時代から宗教儀式や瞑想に用いられてきた薫香です。

古代エジプトではフランキンセンスが神に捧げられ、また、イエス・キリストの誕生した時、東方の三博士によってミルラ(没薬)、黄金とともにフランキンセンスが捧げられたとされ、古来は黄金と同じくらい価値のある貴重なものとされていました。

世界遺産にも登録されている、オマーン・ドファール州にある「乳香の土地」© UNESCO

そんなフランキンセンスの木は、オマーンなどアラビア半島、ソマリア、エチオピアなど東アフリカを中心とした暑い乾燥地帯に生育します。樹皮を傷つけて出る乳白色の樹脂は、空気に触れると固まります。

現在のアラビアにおいてもフランキンセンスは人々の暮らしに重要な存在で、宗教儀式のみならず、日常的な集いの場で焚いたり、衣服にも香りを焚きこんだりしています。

フランキンセンスはどんな香り?

フランキンセンスの樹脂から主に水蒸気蒸留で得られるのが、フランキンセンスのアロマオイル(精油)です。
森林の香り成分であるα-ピネン、柑橘の香り成分であるリモネンなどが主成分で、レモンのような柑橘系の爽やかさに、わずかに甘みを含むバルサム調の香りが特徴です。

透明感があり、染み渡るようなフランキンセンスの上品な香りは、男女問わず好まれるアロマオイル(精油)のひとつです。

フランキンセンスの精油データ

学名Boswellia sacra (Boswellia carteri)
科名カンラン科
主な抽出部位樹脂
主な抽出方法水蒸気蒸留
主な芳香成分α-ピネン、リモネン、p-シメン
揮発度トップ・ミドル〜ミドル・ベースノート
香りの強さ
主な産地ソマリア、エチオピア、ケニア、オマーン

フランキンセンス精油に期待できる主な効果・効能

神聖な香りをもつフランキンセンスは、精神面へのアプローチをはじめ、呼吸器系のトラブルや美容のお悩みまで幅広く力を発揮してくれます。

ここではフランキンセンス精油に期待できる主な効果・効能をご紹介します。

ストレス・抑うつ・不安を和らげる

古くから宗教儀式や瞑想に使われるフランキンセンスは、呼吸を整える働きに優れ、深い呼吸を促し、心を安定させてくれます。

イライラや不安感があるとき、ストレスや眠れないときに香りを広げてみましょう。

咳や痰など、呼吸器系のトラブルに

呼吸を整え、抗菌作用をもつフランキンセンスは、鼻や喉など呼吸器系のトラブルにも力を発揮してくれます。咳や痰が絡むとき、鼻詰まりには、蒸気吸入で利用するのがおすすめです。

気管支炎や喘息には、フランキンセンス精油にラヴィンツァラやサイプレスをブレンドしたジェルを作り、胸元に塗布しても。(ジェルの作り方は後述

免疫力を整えたいときには、ユーカリ・ラディアタやラヴィンツァラとブレンドして芳香浴などで利用するのもよいでしょう。

空気清浄

抗菌・抗真菌作用をもつフランキンセンスは、空気清浄にも役立ちます。お部屋の空気が気になるときに、アロマディフューザーなどで香りを拡散してみましょう。

森林の空気に含まれるα-ピネンやリモネンを多く含むため、森林浴効果も期待できます。レモン、ユーカリ、ラベンダーなどとのブレンドもおすすめです。

しわ・たるみの予防&改善に

美肌効果の高さでも注目されるフランキンセンス。古代エジプトでは若返りのパックの原料に使われていたともされ、収れん作用や抗炎症作用、抗菌作用など、肌に良い作用がたくさん。

とくにしわ・シミ・たるみなどを予防するエイジングケアに優れた効果が期待できます。

さらに、傷の回復を促す作用を持つフランキンセンスは、肌荒れやあかぎれ、傷跡のケアにも役立ちます。

小田ゆき

樹脂は、植物でいうと幹の表面の傷を覆うかさぶたのような役割を果たすもの。そんな樹脂から採れる精油にも、同様に皮膚再生などの働きが期待できるんです^^

フランキンセンス精油の使い方、おすすめレシピ3選

不眠、心の平穏に

不安や考え事で眠れない、心が落ち着かない…。そんなときには、ティッシュに香りを含ませて枕元や自分の近くに置いてみましょう。穏やかな香りに包まれて、気持ちが落ち着いてきます。ホホバオイルなどの植物油に混ぜて、アロマバス香油にするのもおすすめです。

咳を和らげるアロマジェル

咳がつらいときには、鎮咳作用や抗菌・抗ウイルス作用の期待できるアロマオイル(精油)をブレンドしたジェルを作り、胸元などに塗布してみましょう。

  • フランキンセンス … 2滴
  • サイプレス … 1滴
  • ラヴィンツァラ(or ユーカリ・ラディアタ) … 3滴
  • 中性ジェル … 10g

エイジングケアの美容オイル

肌によい効能をもつフランキンセンスは、スキンケア効果も抜群。エイジングケアには、ネロリやローズとのブレンドがおすすめです。肌がふっくら柔らかくなって、透明感も。くすんだ肌に輝きを取り戻せる、大人女性のためのビューティレシピです。

小田ゆき

わたしはフランキンセンスを保湿クリームにして使うのも定番です。作り方はYouTubeでご紹介しています^^

フランキンセンスと相性の良い精油

オレンジ・スイート、ベルガモットネロリ、ローズ、ミルラ、シナモン、クラリセージ、ラベンダー、ローズマリーなど

フランキンセンス精油の注意点・禁忌

フランキンセンス精油は、使用方法や使用量の目安に準ずれば、禁忌や注意事項はありません。

フランキンセンスの香りをお守りにして、心身ともに健やかに

さて、今回はフランキンセンス精油の魅力や効能、おすすめの使い方をご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?

メンタルケアから呼吸器系のトラブル、美容まで、多彩な効果が期待できるフランキンセンス。

神聖な香りの力を借りて、心も体も肌も健やかに整えていきましょう。

小田ゆき

貴重な恵みであるフランキンセンスは、香りを嗅ぐだけではもったいない>< ぜひお肌のお手入れに役立ててみてください。色々な精油と好相性で、ブレンドも楽しめる精油です♪

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アロマテラピーではアロマオイル(精油)の品質はとても重要です。以下記事では初心者さんにおすすめのアロマオイルブランドをご紹介しています。どのブランドがよいか迷ったときにぜひご参照ください^^

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アロマとハーブのスペシャリスト。「植物の力で、心とからだを美しくすこやかに」という想いのもと、日々の暮らしに役立つフィトテラピーの知識やアイデアを発信しています。

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