【フランキンセンス精油】の使い方。効果・効能・活用ガイド｜アロマ辞典

「フランキンセンス精油」の魅力を徹底解析！アロマテラピーで人気のフランキンセンス精油は、古代から宗教儀式や瞑想に用いられてきた神聖な香りです。精神的な安定から美容効果まで、多岐にわたる効能があることが知られています。この記事では、フランキンセンス精油の主な特徴と効果、さらにはプロが教える効果的な使い方や禁忌事項まで、分かりやすくご紹介します。アロマの経験者から初心者まで、すべての方に役立つ情報です。

フランキンセンスの基本情報

フランキンセンスとは？

「砂漠の真珠」とも呼ばれる貴重な“樹脂”

フランキンセンスは、アラビア半島や東アフリカの乾燥した砂漠地帯に自生する木から採れる特別な樹脂です。この木はボスウェリア属に属し、その樹皮に切り込みを入れると、乳白色の樹液が染み出します。この樹液が空気に触れることで固まり、フランキンセンスとしての樹脂が形成されます。その特有の樹液の色から、「乳香」という別名を持ちます。フランキンセンスの樹脂は、その採取の困難さや特定の地域に限られた自生地のため、非常に希少性が高いことから、時に「砂漠の真珠」と呼ばれることもあります。

フランキンセンスの歴史・エピソード

紀元前から続く“神聖な香り”

フランキンセンスは古代から重要な香料として、宗教儀式や瞑想に用いられてきました。紀元前のエジプトでは神に捧げられたり、新約聖書に記されるイエス・キリストの誕生時には、東方の三博士によってミルラ（没薬）、黄金と共に捧げられたとされ、古来は黄金と同じくらい価値のある貴重なものとされていました。

現在でも珍重される、フランキンセンスの香り

今日でも、フランキンセンスはアラビア世界やキリスト教の教会で大切な香料として扱われています。例えば、カトリックのミサでは、フランキンセンスを焚き、その香りが祈りを天に届ける象徴とされています。また、アラビアの家庭では、ゲストを迎える際にこの香りで空間を清め、歓迎の気持ちを表現します。このように、フランキンセンスはその神聖な香りで、心を結びつけ、精神を高める役割を果たしてきました。古代から続くこの伝統は、現代においてもその価値を保ち続けています。

フランキンセンス精油はどんな香り？

香りの特徴と主な芳香成分

“心落ち着く、神秘的な香り”が魅力

フランキンセンスの樹脂から主に水蒸気蒸留で得られるのが、フランキンセンスの精油（アロマオイル）です。
森林の香り成分であるα-ピネン、柑橘の香り成分であるリモネンなどが主成分で、レモンのような柑橘系の爽やかさに、わずかに甘みを含むバルサム調の香りが特徴です。染み渡るような透明感のあるフランキンセンスの上品な香りは、男女問わず好まれる精油のひとつです。

フランキンセンスの精油データ

精油名	フランキンセンス
別名	乳香、オリバナム
学名	Boswellia sacra (Boswellia carteri)
科名	カンラン科
主な産地	ソマリア、エチオピア、ケニア、オマーン
主な抽出部位	樹脂
主な抽出方法	水蒸気蒸留
揮発度	トップミドル〜ミドルベース
香りの強さ	中
主な芳香成分	α-ピネン、リモネン、p-シメン
主な作用	鎮静、抗うつ、免疫刺激、抗カタル、去痰、創傷治癒（瘢痕形成）、抗菌、抗真菌、収れん、抗炎症

フランキンセンス精油の主な効果・効能

神聖な香りをもつフランキンセンスは、精神面へのアプローチをはじめ、呼吸器系のトラブルや美容のお悩みまで幅広く力を発揮してくれます。ここからは、フランキンセンス精油に期待できる主な効果・効能をご紹介します。

ストレスや不安を軽減する

古代から宗教儀式や瞑想に用いられてきたフランキンセンスの香りは、精神面での効果が強く、落ち着いた香りが深い呼吸を促し心を安定させます。イライラや不安感があるとき、ストレスや眠れない夜には、アロマディフューザーなどで香りを広げてみましょう。

呼吸器系のトラブル緩和

フランキンセンス精油は抗カタル作用（体内の過剰な粘液を溶解し、排出を促す働き）と去痰作用の両方があるとされ、風邪や気管支炎など様々な呼吸器系のトラブルに有用です。リラクゼーションによる免疫力の向上も期待できるため、季節の変わり目など疲れを感じやすいときの健康管理にも役立ちます。鼻や喉の不調が気になるときには、蒸気吸入で取り入れるのがよいでしょう。

空気清浄

フランキンセンス精油には、森林の空気に含まれるα-ピネンやリモネンを多く含むため、森林浴効果が期待できます。これらの成分は抗菌活性も持つため、空気清浄にも役立てることができます。レモン、ユーカリ、ラベンダーなどとのブレンドもおすすめです。

美容効果・エイジングケア

美容のための精油と言えば「フランキンセンス！」と真っ先に挙げられるほど、フランキンセンス精油は、アロマテラピーにおいて美容効果が高いと評価されており、特にエイジングケアに効果的です。皮膚に対する収れん作用や細胞再生を促す作用があり、肌の弾力性とハリをを高めます。シワやたるみなどが気になるときは、ホホバオイルやアルガンオイルに低濃度に希釈し、美容オイルとしてスキンケアに取り入れるのがおすすめです。

肌荒れの改善サポート

フランキンセンス精油は、皮膚に対する細胞再生促進作用や抗炎症作用、抗菌作用があることから、肌荒れ、赤み、かゆみなど炎症がある皮膚にも有用とされています。あかぎれやひび割れ、傷跡のケアには、ラベンダーやゼラニウムなどとブレンドするとよいでしょう。

おすすめの使い方 〜アロマレシピ３選〜

不眠、心の平穏に

不安や考え事で眠れない、心が落ち着かない…。そんなときには、ティッシュに香りを含ませて枕元や自分の近くに置いてみましょう。穏やかな香りに包まれて、気持ちが落ち着いてきます。ホホバオイルなどの植物油に混ぜて、アロマバスや香油にするのもおすすめです。

咳を和らげるアロマジェル

咳がつらいときには、鎮咳作用や抗菌・抗ウイルス作用の期待できるアロマオイル（精油）をブレンドしたジェルを作り、胸元などに塗布してみましょう。ジェル基材がなければ、お好みの植物油でも構いません。

エイジングケアの美容オイル

肌によい効能をもつフランキンセンスは、スキンケア効果も抜群。エイジングケアには、ネロリやローズとのブレンドがおすすめです。肌がふっくら柔らかくなって、透明感も。肌に輝きを取り戻せる、大人女性のためのビューティレシピです。アルガンオイルの他に、ローズヒップオイルもおすすめですよ。

相性の良い他の精油との組み合わせ

フランキンセンスと相性の良い精油

フランキンセンスはどんな精油とも相性が良く、軽い印象のベースノートとして調香に幅広く使えます。

オレンジ・スイート、ベルガモット、ネロリ、ローズ、ミルラ、シナモン、クラリセージ、ラベンダー、ローズマリーなど

フランキンセンス精油の注意事項・禁忌

使用上のポイント

フランキンセンス精油は一般的に安全とされており、使用方法や使用量の目安に準ずれば、禁忌や注意事項はありません。

「高品質な精油を使う」「皮膚に使う際は必ず希釈する」など基本的なルールを守り、正しく活用していきましょう。

フランキンセンス精油のFAQ（よくある質問）

おすすめのアロマブランドをご紹介！

アロマテラピーではアロマオイル（精油）の品質はとても重要です。以下記事では初心者さんにおすすめのアロマオイルブランドをご紹介しています。どのブランドがよいか迷ったときにぜひご参照ください＾＾